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沖縄の社会問題がわかる!県民大学生おすすめ沖縄本5選!!

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はいたい!
沖縄県民によるOkinawaゆい旅へめんそーれー!
沖縄の伝統芸能、文化、歴史など、地元民でも知らない情報を発信するブログです!
今日は『おきなわ本』について紹介していきます

ぜんざい
ぜんざい
それではー、りっか!りっか!(行ってみよう!)

紙書籍 VS 電子書籍

あぐー
あぐー
紙と電子どっちが良いのー?
ぜんざい
ぜんざい
個人的には紙がオススメ!
ある実験では、紙で読んだ方が内容を良く記憶していたっていう研究結果があるよ!
あぐー
あぐー
へー!紙か電子かで差があるんだ!( ゚Д゚)

しかし、電子書籍の方が持ち運びやすく通勤や通学の隙間時間でたくさんの本が読めるといったメリットもあるので、自分に合った形を見つけてみるのもいいでしょう。

あぐー
あぐー
私は運転中に聞くタイプの本、“オーディブル”で読書しているよ!

Amazonから聞く読書=オーディブル・電子書籍=kindleのサービスが手に入るよ!

沖縄に関連した書籍っていうのは意外と多くて、

その中でも現役大学生ぜんざいがオススメする沖縄本を紹介します!(社会問題が多め)

沖縄おすすめ本①│海をあげる

読みやすさ:
オススメ度:
文字が大きく、余白も多いため読みやすい◎

             

 脅かされる沖縄での生活を、強く、静かに描いたエッセイ集

各エッセイの内容

1. 美味しいごはん → 自身の離婚の経緯
2. ふたりの花泥棒 → 幼少期時代のおじいちゃんとおばあちゃんとの暮らし
3. きれいな水 → 水道水汚染
4. ひとりで生きる → 彼女に援助交際をさせて稼いでいたホスト
5. 波の音やら海の音 → 10代の母親たち
6. 優しいひと → 辺野古埋め立ての是非を問う県民投票の5市長不参加に対するハンガーストライキ
7. 三月の子ども → 先生が学校で感じる無力感
8. 私の花 → 娘の性教育、小さい頃からずっと兄からの性暴力を受けてきた女性
9. 何も響かない → 父親から性暴力を受けた17歳の若い母親
10. 空を駆ける → 認知症の祖母
11. アリエルの王国 → 辺野古の土砂入れ
12. 海をあげる → 4人の米軍に拉致され3人に強姦された小学生、元米軍に強姦され殺された20歳女性、オスプレイ、ジェット機のある暮らし

各エッセイが10p〜20p程度で読みやすい
読書が苦手な人は気になるエッセイから読むのも良いかも!

最後の海をあげるは絶対に読んでほしい

水道水の汚染 (3. きれいな水から)

宜野湾市の住民の血液検査で、
有機フッ素化合物PFOSの血中濃度が全国の約4倍
有機フッ素化合物PFHxSは全国の約53倍の数値を示した。

PFOS → 発がん性などのリスクがある
PFHxS → 国際的に規制が進む化合物

娘が水を良く飲む子に育ち、今まで飲んできた不安

夫と相談し、引っ越しは非現実的だと言われ引っ越しを諦める

いつか決定的な間違いになる日が来るのだろうか、
あの時、逃げ出せば良かったと後悔する日が来るのだろうか

 

沖縄で暮らすということ

家の上空ではオスプレイやジェット機が飛んでいる
部屋は震え、テレビの電波は乱れ、隣にいる人の声が聞こえなくなる
時々墜落したかと思うような爆音があって、「こわい!」と叫ぶ娘を抱きしめる

接近する飛行機の騒音は90以上デシベルになるという
(*90デシベルは隣に座る人との会話が通じない)

秋田の人の反対でイージス・アショアの計画は止まり、
東京の人たちは秋田の人に頭を下げた

しかし、沖縄の人たちが何度やめてと頼んでも、
青い海に今日も土砂が入れられる

これが差別でなくてなんだろう?

 

ウチナーンチュの感想

私の住んでる町には基地が無くて、部屋が揺れることも、窓が二重構造であることも、テレビの電波が乱れることも、隣の人との会話が聞こえなくなることもないけれど(たまに、聞こえづらくなる事はあるが)、それでも家の上をジェット機や戦闘機が飛ぶことがたまにあるし、小さい頃は音が大きいと「落ちてくるんじゃないかな」って怖くなったことを読みながら思い出した。

基地面積が82%の嘉手納町の友達によると、騒音だけではなく悪臭被害もあり洗濯物を外で干せない。気分が悪くなる。といった問題も抱えていると聞いた。

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沖縄おすすめ本②│ヤンキーと地元

読みやすさ:
オススメ度:
セリフ多め+方言も多いから沖縄を感じやすい

             

本書では陽気で優しい沖縄ではなく厳しい地元で生きる沖縄のリアルな若者たち、
沖縄の建設業者の対人関係や夜の仕事について描かれている

沖縄の治安悪めな方言が多くて、沖縄の人が読んだらヤンキーっぽいなーって感じる
「〜ばーよ(〜なんだよ)」という語尾がめちゃ多い!

ゴーパチを暴走

20歳過ぎの地元のヤンキーはギャラリーで見物し、後輩たちの暴走に「気合が入っていない」と判断すると、自ら110番し警察を呼び盛り上げる

この様子を見ようと、平日は50人前後、週末なら100人以上のギャラリーが集まってくる

効率よりも上下関係

建設現場では効率よりも、地元での上下関係が優先されていた。
先輩の仕事の癖が班ごとにあって、後輩たちはそれに従っていた。

沖組での作業中に、こんなことがあった

作業員A:打越、なに突っ立てる。ここにチェーン引いて、浅木並べろ。
打越:はい。
作業員B:打越、なんでそこに浅木積んでる。邪魔だろ、どかせ。まだわからんば。
打越:はい。
作業員A:打越、今日暑いから水飲んで来い。
打越:はい、ありがとうございます。

*打越は著者

効率よりも先輩独自のやり方を少しでも早く理解し、
実践することが沖組で長く仕事をする上で重要

 

ウチナーンチュの感想

 前にギャラリーが集まってるのを見たことがある。夜23時頃、道路を挟んで両脇の歩道に中高生ぐらいの年代のヤンキーたちが本当に2、300人居て、パトカーも4、5台停まっていて警官も多く、異様な光景で「何があったんだろう?」って思ってたけど、この本を読んで、道路を暴走していたのかなって思った。
出てくる方言が学校とかでヤンキーたちが使ってる語尾だったので、懐かしかったし、発言だけでもヤンキーを感じた。

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沖縄おすすめ本③│誰がこの子らを救うのか 

読みやすさ:
オススメ度:
量的にも文字の大きさ的にも読みやすい!読んでて辛くなる時があるため★4.5

             

コザ児童相談所の元所長が書いた本!だから、現場のリアルな声が聞ける!
実際に沖縄で起きている虐待や虐待された子の心情がどうなるのかが描かれている

本書で取り上げていた虐待例

実の親から虐待され、洗濯機に入れられ回されたことのある男の子、太ももにアイロンを押し付けられた跡がくっきり残っていた子ども、布団にくるまれ、その上からほうきで叩かれていた子ども、両手を縛り正座をさせられ、ロウソクの滴をたらされて火傷を負わされた子ども…..

目を背けたくなるが、実際にあった虐待の事例

年々増加する相談件数に伴う人員不足問題

深刻なスタッフ不足

コザ児童相談所の虐待相談件数: 207件(2002年)、189件(2003年)
→東京都、神奈川県、千葉県などの大都市並みの件数
→コザ児童相談所の職員: 15名(全国最下位)

同数の虐待件数を取り扱う他の児童相談所の職員数
→東京都北児相25名(176件)、東京都立川児相46名(138件)、茨城県中央児相51名(198件)、神奈川県中央児相62名(210件)

神奈川県中央児相と3件しか変わらないが、
62名でこなしているところ、コザではたった15名でやっている!

深刻なスタッフ不足!!

 

ウチナーンチュの感想

ありがたいことに、私は虐待とは無縁に生きてきた。だから沖縄出身だけどこの本は身近な話ではなく、衝撃が大きかった。同じ沖縄に、こんなに近くに、この子たちがいると思うと心が痛かった。自分に何かできる事はないかと真剣に考えるようになったきっかけの本になった。

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沖縄おすすめ本④│沖縄から貧困がなくならない本当の理由

読みやすさ:
オススメ度:
かーなーり読みやすい!内容も面白いからサクッと読めちゃう

             

ナイチャーから見たウチナーンチュの性格や経済の特性について言及
的確で思わず何度も「分かるー!!」と言ってしまった!

なぜ、最も援助を受けている地域が、最も貧困なのか、
「オリオンビール」が身売りしたのはなぜか、県内最強の「サンエー」はなぜ内地に進出できないのか、「ボンカレー」が沖縄にしかない理由は何か

全ての謎が解ける!!

沖縄県民なら誰でも知ってるような身近な話題だからスラスラ読めて、
知識欲も満たされちゃう!

貧困問題の根本的解決の難しさも説明している!
貧困問題では、問題の根源を特定して治癒するよりも、対症療法が圧倒的に優先される

・教育費の援助
・学習支援費の確保
・給食費の無料化
・子ども食堂
・給付型奨学金
・母子家庭の生活支援施設の設置や公共住宅への優先入居制度
・子どもの居場所作りのための児童館の設置
・子ども医療費助成

これらは全て重要なものであり、その意義は決して軽んじられるべきではないが、
いずれも対症療法でしかなく、貧困という症状を緩和する目先の効果しかない

援助に依存して自律心を失ってしまう副作用がある

 

ウチナーンチュの感想

 「沖縄の人ってこうだよねー」っていう所がかなり刺さって、何度も「確かに!確かに!」と共感した。例えば、道路でクラクションを鳴らしたら、私だったら迷惑車の方ではなくて、クラクションを鳴らした車を見て、「そんな意地悪しなくて良いのにー」って思ってしまうし、今まで思ってきたなと感じた。でもこれは、私だけではなくて、本当に沖縄のほとんどの人が私と同じように感じると思う。
取り上げている話題がオリオンビールやボンカレー、サンエーなど日常生活でよく目にする身近なものばかりだけど、知らなかったことや新たな発見が多く、「明日、友達に言いたい!」って思うような内容ばかりだった。

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沖縄おすすめ本⑤│なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか

読みやすさ:
オススメ度:
少し分厚め&内容が難しいので★3 でもその分読み応え◎

             

この本は1つ上の『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』と一緒に読んでほしい!!

この本は上の本について「かなり右翼的な本だ!」と紹介していて、
意見が全然違くて比較して読むのも面白い!

沖縄の基地問題や貧困問題に対する意見

1. 中国に近く、安全保障のためには仕方がない
2. 基地なしでは沖縄は経済的にやっていけない
3. 特別な予算をもらうために「基地反対!」と叫んでいるだけの自作自演
4. 沖縄は地縁血縁社会であり、その同調圧力や自尊心の低さが貧困問題の本質だ
5. 沖縄は基地のことばかり。被害者意識が高い割には深刻な貧困問題を放棄している


これらが、はたして本当なのか?

いや、違う!!
「基地の集中」と「深刻な貧困問題」の共通の基礎に「構造的差別」と「自由の不平等」がある!

『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』

貧困の問題はウチナーンチュの特殊性や自尊心の低さによるもの
貧困原因がウチナーンチュの中にある
→沖縄の人の認識や行動の変容が必要

『なぜ「基地」と「貧困」は沖縄に集中するのか』

沖縄の基地と貧困は切っても切り離せない
両方とも根本原因に「沖縄差別(構造的差別、自由の不平等)」がある
→貧困解決のためには、差別是正や、構造的暴力を含むあらゆる暴力のない積極的平和の達成法レベルでの取り決めが必要

 

ウチナーンチュの感想

 これから基地問題や貧困について調べようと思うきっかけになった本。
出身地なのに沖縄の抱える問題や歴史について、知らないことばかりで、沖縄の置かれた理不尽な状況、構造的差別、自由の不平等に読みながら、「これは不公平ではないのか」、「沖縄を日本国民と思ってはないのではないか」と何度も思った。沖縄は本土安全のための存在で、そこに沖縄の人たちの意見は反映されないことに、沖縄のことなのに自分たちで決められないもどかしさと、悲痛な思いを感じた。

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以上Okinawaゆい旅でした~
またやーたい(またね)

この記事を書いた人

【生まれも育ちも沖縄のウチナーンチュ】

ゆい旅管理人

職業:会社員(あぐー)/大学生(ぜんざい)

【ブログを始めた目的】
『沖縄好きな人』×『沖縄の情報』を結ぶ
(ゆいまーるする)

目標:時間持ち、お金持ちになる豊かな生活を大切な人と暮らす!!

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